「う・・・ぁ・・・くぁ・・・」
「もぅいやぁ・・・・・・」





深遠の樹海。
本来森の子であるエルフですら会話することのできない暗黒の木々が生い茂るそこは、まさに魔境である。
その魔境に迷い込んだエルフの少女は、打ち捨てられた遺跡にいた。

話すことができないとはいっても、気配を感じる程度はできるエルフの少女は、
本能的に村が近いことを感じていた。
そのため、文化的なものを感じさせる遺跡についたことで安心してしまった。
そこで一夜を明かすことにしたのである。

若さゆえ、少女は油断していた。
・・・・・・浅い部分とはいえ、ここはあくまで魔境なのだ。


朝日に目が覚めると、最初に腰の違和感に気がついた。
何か熱を持っていて、全身感覚がぼんやりとしている。

ぬるりとした物が手に触れる。
「・・・い、・・・いやぁぁぁぁぁっ!」
少女が目にしたのは、自分の割れ目に潜り込んだ一匹の蟲の姿だった。
自分のその部分が何であるか、虫が何をしているのか、の知識は少女にはない。
だが、これが異常な事態であることはわかった。
「いやっいやっ・・・・・・んくぅっ・・・うはぁっ」
蟲をつかんで引っぱり出そうとするものの、ヌルヌルとした体液で手がすべりまったく意味をなさない。
それどころか、その刺激で蟲がビチビチと暴れ、痛みとも快感ともつかない刺激を少女に送り込む。
「あ・・・あぁ・・・くはっ!」
蟲が大量の粘液とともに卵を少女の子宮に産み付ける。
その感触に本能的に恐怖を感じた少女は、必死に蟲を引き剥がそうとするが、
それは蟲の動きを活発にするだけの効果しかなく、その激しい動きはやがて少女の体にはっきりとした
快感を刻みはじめる。
「あふっ・・・あ・・・あ・・・・・・あぁぁぁっ・・・きゃうっ!」
少女は生まれて初めての絶頂に達した。




その後も必死に蟲を引きずり出そうとする少女。
だが気づいているだろうか?
・・・・・・恐怖によるその行動が、徐々に快楽を求める衝動による行為に変わってきていることを・・・・・・
「また・・・またぁっ! また何かくるよぅっ・・・ビクビクがくるぅ・・・・・・ふぁああぁぁぁぁぁっ ひゃうっ!!」



【解説】
雌の哺乳動物を中間宿主とする寄生虫の一種。
寄生虫の中では比較的大型のもので、他生物の体液(樹液)を常食としているが
これは蛭と呼ばれる所以であり寄生行動とは関係ない。
基本的には1個体で行動し、産卵期のみ数個体で活動する。
また稀に百〜数百のコロニーができることもある。

この蟲が寄生行動を行うのは産卵および孵化〜第一次成長期(約6ヶ月間)。
雄との性交を終えた雌が膣に侵入し子宮口に顎部の触手で吸着、10〜20個個前後の受精卵を直接子宮に注入する。
この際、全身から分泌する粘液に含まれる強力な神経性の麻痺毒の濃度が上昇し、
完全に吸着するまで犠牲者の動作を封じる。
また、受精しながら排卵を行うため、産卵が終わるまで半日〜数日かかる。

子宮内に産卵された卵は犠牲者の母体機能を利用し性徴するため、
胎盤に着床するまでの期間、産卵を行った雌がまるで蓋の代わりとなるかのように膣内部に寄生しつづける。
一時的に癒着状態になっているため引き剥がすことは不可能である。


着床後は母体となった雌から養分を受け取り、全長15cm程度に成長するまで子宮内部に寄生。隙間無く蠢くことになる。
「出産」は着床後約6ヶ月(母体の状態による)後の新月の夜。
その時の刺激(主に快楽)は人外の領域であり、それ目的の好事家も少なからずいる。

「妊娠」中は母体の排卵が止まるため一部未開地域では避妊具としても使われる。


また、「Worm of Trip」の名の由来は、この蟲が長距離を移動することから来ている。
母体となった犠牲者が「妊娠」中に移動、その先で「出産」することで生息範囲を広げるのがそれである。





実に2年ぶり以上のHCG更新です。
反省(д`;

この娘とこの蟲の組み合わせ、
シリーズ化するかも